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微生物利用農法のすすめ 

土壌と微生物

の関係

海藻肥料

より収益を上げるための

微生物で減農薬

を可能にする

海藻肥料で

効果的な施肥

土壌と微生物の関係
微生物で減農薬を
可能にする
海藻肥料で
効果的な施肥

 土壌微生物は土壌中の有機物や肥料を分解して、より吸収しやすい形で肥料成分を植物に供給します。

 

 微生物は生きる上で必要なアミノ酸やたんぱく質などを生産しています。その分泌物質の中には、植物ホルモンに似た作用を持ったものがあり、根の発根を強力に促して栄養を供給します。

 

 土壌では数万種とも数十万種とも言われている微生物が、ひしめき合い生存競争を繰り広げています。微生物が豊富に生きている土壌では、ある特定の微生物が大繁殖することはなく、土壌病害菌が畑を食い荒らしてしまうことはありません。

 

 微生物は有機物を分解し、粘着性のある分泌物を出すことで土が小さな団子状になり、排水性がよく、かつ保水性が良い土を作ります。根の発育に重要な土壌物理性の改善をすると同時に、団粒が発達した土は、三相分布のバランスがとれた、排水性、通気性、保水性、保肥性に優れた、植物の生育に適した土になります。

 

 土壌は微生物という小さな巨人が維持しているのです。

 微生物は畑の生態系の維持に不可欠な存在です。

 

 病害は、畑の微生物の生態系が崩れた時に発生します。

 

 微生物利用は農業の本来の姿です。古くて新しく、その考え方は自然科学であり農業科学とも言えます。

 

 微生物のなかには病原菌になるものもいますが、大部分は動植物の生命・環境浄化に活躍している微生物です。

 

 自然界では微生物が弱肉強食の生存競争と共生・協働を繰り返しています。野菜などの植物に病気を起こす微生物もいれば、その微生物をエサにしたり、活動を抑えたり、溶解する微生物もいます。植物は、彼らに影響され本来持っている自然治癒力を後退させたり、高めたりします。

 

 微生物のなかで有害な病原菌を退治する微生物を拮抗(きっこう)菌と呼んでいます。特定菌だけ占有させないように、微生物の生態系を整えて微生物相のバランスをとってやる。あるいは拮抗菌を畑のなかに増殖環境をつくってやれば、農薬を使わなくても病気の発現を抑えることができます。

 

 海岸付近の耕作地では、海藻は古くから肥料として重用されてきました。

 海藻を肥料に用いる利点は、有害な胞子や昆虫類の卵、雑草の種子等が混入していない、また、陸上の動植物起源の肥料よりもカリウムなどのミネラル成分やオーキシンなどの植物ホルモンに富むことが挙げられます。

 有用性が高い一方、農地への塩類集積等への懸念もいわれています。

 

 歴史的に見ると、ヨーロッパでは2世紀に書かれたローマ時代の書物にも海藻の肥料利用が書かれているほか12世紀には、イギリスやアイルランド、フランス、スペインなどの諸国で肥料への利用のため海藻類の養殖も行われていたようです。

現代においても、 漂着した海藻を農地にすきこむ手法が地中海沿岸諸国、アフリカ諸国などで行われているほか、アメリカ合衆国では海藻から製造した液肥が広く販売されています。

 

 海藻は海藻特有の多糖類、ミネラル、ビタミン、アミノ酸、天然の植物生育に関与する分泌成分などの60種類以上の栄養素が豊富に含まれている理想的な有機質肥料です。

 海藻は 海水の中から自分に必要な養分を選択し、塩分を排除しながら吸収する力があります 。その力は肥料に使った場合にも生かされている と考えられます 。
 微生物の餌になる多糖類が 多く含まれているため、海藻肥料を与えた土では微生物が増え、効果が長く続きます。

 

 

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